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餅の歴史

「モチ」という名前の由来には諸説あります。

  • 粘り気を意味する「もち」と穀物の「飯」を合わせた、「モチイヒ(餅飯)」を省略した
  • 満月(望月)を模して作ったから
  • 「持ち歩けるご飯」という意味から

このようにさまざまあり、はっきりした由来がわからないほど餅の歴史は古いのです。
それもそのはず、「餅」の文化が日本に伝わったのは弥生時代。稲作とともに伝わったと伝えられています。その当時米は貴重で、餅はお祝い事やお祭りのときにしか食べませんでした。しかし農業技術の発達や田んぼの増加により米の収穫量が増えると、餅は庶民にも広く食べられるようになります。
その後、砂糖や外国の菓子が輸入されはじめると、「お菓子」としての役割も持つようになり、現在のように多種多様な食べ方が生まれました。

お祝いの日に食べる餅

弥生時代から稲には精霊が宿ると考えられており、米を使って作られる餅は神様の宿る神聖な食べ物とされていました。そのためお祭りやお祝いの日にお酒と一緒に餅を供物として捧げ、人々は豊作や健康を祈願したそうです。

その文化を今に伝えているのが鏡餅です。お正月に飾られる鏡餅は三種の神器のひとつである鏡を模して作られ、それを食べることで神様の力をわけてもらえると信じられていました。また、鏡餅は「年神様にお供えするもの」という意味で「おそなえ」とも呼ばれ、現在でもお正月には欠かせないものとなっています。

このように「ハレの日」にお餅を食べるのは、古来より受け継がれた大事な日本の文化なのです。

健康にいい餅

もち米にたっぷり水を吸わせていねいに蒸し、米の粒がなくなるまで潰して作る餅は消化がされやすく、腹持ちのいいのが特徴です。また、白米に比べてカロリーが高く、適度にゆっくり吸収されるので朝ご飯にもぴったり。試合前のスポーツ選手も食べるそうです。
それだけではなく、もち米には胃を暖める効果があるので、お腹の調子が悪いときに食べると良いともいわれています。

餅は食べるだけではなく、成長や健康を願う伝統行事にも使われていました。代表的なのが「一升餅」。現在は行う人が少なくなってきましたが、1歳の誕生日に子供に一升餅を背負わせ、わざと転ばせます。こうすることで背負いきれない

食べ物、つまり一生(一升)食べ物に不自由しないようにと願をかけるとともに、一生(一升)健康に過ごせるようにとの願いも込められていました。

長い歴史を持つ餅にはほかにもさまざまな祝い事で利用されています。みなさんもハレの日に餅を食べ、古き良き日本文化とともにおいしい餅を味わってみてはいかがでしょうか。

ずんだの魅力

夏が旬の枝豆から作るずんだは、優しい甘さと鮮やかな緑色をしており、味・見た目とも涼しげで夏の風物詩として親しまれています。しかしとても傷みやすく、冷凍技術が発達する前は作ったその日しか食べることができませんでした。

現在は長期保存が可能になり、一年中ずんだを使うことができるようになり、ずんだは餅以外に大福やどら焼き、ケーキやプリンなど幅広く利用され人気となりました。
しかし豆本来の味を楽しむなら、やっぱりずんだ餅。シンプルな餅の味とずんだの豊かな風味の相性はとても良く、一度食べたらやみつきになるおいしさです。

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